鏡開き

昨年12月から年神様をお迎えするために、お家の一番良い場所にお供えした鏡餅を1月11日に下ろし、お汁粉や雑煮などの料理を家族で食すことを「鏡開き」といいます。

元々は1月20日に行われてきたこの行事、江戸時代の将軍、徳川家光公がなくなり忌日となったために11日(士?サムライの意味でしょうか?)に改められたともいわれます。武士の家では鏡餅を「具足餅」ともいい、先祖代々に伝わる甲冑の前にお供えするものでした。鏡開きを「具足開き」と呼び、雑煮に餅を入れて食すことを「刃柄を祝う(はつかをいわう)」という行事でした。

鏡餅(具足餅)は魂のこもったものとして、これを刃物で切ることを嫌い木槌などで固くなった鏡餅を叩いて細かくするのです。おめでたい行事では、忌み言葉を避けておめでたい言葉を使うものです。

 

現代の住宅は冬でもとても暖かいので、鏡餅をカビから守るために真空パックされているものが大半です。真空パックされた鏡餅はとても「開き」難くて大変です。

木槌などではとても細かくできません。我が家では、竹で楔(くさび)を作って鏡餅を開いています。

富山のマス寿司 に竹でできた「絞め木」がついています。このうちの一つを削り楔を作りました。この楔を以て鏡餅を開くのです。

 

鏡開きした餅は「お汁粉」「ぜんざい」のような、小豆という赤い魔除けのある食物を用いて食することで厄除けの意味を持ちます。家族全員で鏡開きで作ったお汁粉を頂き、皆の無病息災を祈る家族愛にあふれた行事です。